2015年02月05日
三華連 横山町市場


三華連 横山町市場
一層唐破風大屋台
昭和九年(一九三四)建造
大工 内山文一
稲垣皆吉、奥田光国
彫刻 早瀬利三郎

横山八幡神社祭典で曳き廻される三華連大屋台は昭和八年八月より新調協議が始められ、同二十一日に二俣諏訪神社祭典を視察、屋台全形の調和宜しき諏訪町の屋台を標準として設計することとした。
井組連は実際に諏訪連大屋台を建造した平山安太郎に建造を依頼しているが、三華連では同じ二俣大工の渋谷氏とも交渉しつつ、最終的に横山町内の内山文一氏を棟梁として屋台建造することとなった。

諏訪連大屋台 平山安太郎建造
二俣型一層唐破風大屋台

有聲舎大屋台 渋谷一門建造
二俣型一層唐破風大屋台

東和連大屋台 遠山鶴雄建造
二俣型一層唐破風大屋台
当時の二俣には、平山安太郎(諏訪連、井組連、南がく連花屋台)の他、栄林寺御用大工渋谷一門(八幡連、有聲舎)、本町の遠山鶴雄(白糸連)に加え、二俣医院や古城連大屋臺改修を手掛けた鈴木斧太郎ら屋台建造を請け負うことが出来る、高度な建築技術を有した大工が多数存在していた。
三華連屋台は志都呂の稲垣皆吉、西伊場の奥田光国ら入野地区の棟梁が協力して建造された。基本構造は諏訪連を手本とした、というように二俣型大屋台の手法に準じており、高欄の擬宝珠は前のみ、高欄の高さも低く抑えられている。
使用材は白倉山から伐り出した欅の大木で、一本の木から得られた材で建造されている。堂々とした大型の唐破風や、腰板の杢目の美しさは特筆すべきもの。
天龍の欅、殊に気田欅は国産最高峰と云われるが、天竜美林は針葉樹の杉、檜が中心であって、良質な欅の大木というのは、よほどの寺社建築でもなければ、出てこない。天竜川下流の掛塚型本舞台は檜を主材に造られているというのは、当然のことである。戦前、二俣以北では、屋台建造は欅造に拘り、良質の材で建造された屋台が多いが、これは秘蔵の欅材が山にあった地域の特権であった。
DVD『天龍の屋臺』『諏訪神社祭典 地之巻』収録!!
Posted by 天竜北遠のお祭りを応援する會 at 14:04│Comments(0)
│龍川
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